無理して大学進学しても報われないほんとうのわけ

ライフ・キャリア

無理して大学進学しても報われないわけ」という記事を興味深く読みました。

ちきりんさんは、小熊英二先生の「日本社会のしくみ」を読んで、「なんで最近は、大学を卒業しても正社員になれないんだろう?」ということの理由がようやく理解できたそうです。

原因というか理由としてちきりんさんは、

理解すべきは、
「苦労して高い学歴を手に入れても、産業構造が変わらなければ教育投資は報われない」ってことです。
「教育への投資は報われる」という言葉は、前提条件により、正しい場合もあれば、正しくない場合もあるんです。
自分の国の産業構造が変わらない場合、高い学歴&それを手に入れるために投じた資金と時間を回収するためには、「そういう社会構造の国に移動する」といった方法しかありません。

と分析しています。

そのためにも、

「同じく大胆な規制緩和と新技術の導入により、高度な専門知識が活用できる仕事をどんどん増やすこと」です。
それなしには「いくら頑張って大学に進学しても」大卒者全員が想定した仕事に就き、大学進学に要した資金を回収できるだけの報酬が得られる社会は実現できません。

という解決策をしめします。

けれども、そもそも大学で高度な専門知識を得られる学部は限られているし、それを産業構造の変化に期待していては、子どもの人生は覚束ない気がします。社会や産業構造、雇用慣行が変わらなかったのも問題ですが、大学がほとんど変わらなかったのも問題だったと思います。それに、海外でも高学歴の人が職にあぶれるのが問題になっているそうです。

ただし、日本人の賃金はこの20年間まったく成長しないどころか10%ちかく下がっています。主要国でマイナスになったのは日本だけです。

私の知人にも、成長はこりごりと言っている人もいます。けれど、この20年間、企業は成長するようなめんどうな投資などせず、利益確保に走った結果、就職氷河期やら非正規雇用やらが生まれたわけで、一部の自給自足生活も辞さない人たちを除けば、やっぱりちょっとは成長が必要だったと思れます。

アメリカみたいに十分成長している国が、「ちょっと成長を見直しましょう」と言うのはありかもしれませんが、そもそも成長していない日本が脱成長をしたらどうなるのでしょうか。

社会主義に可能性を見出す若い大学の先生もいますが、私のように「大きな会社から規制で市場から締め出されるように感じている」人間からしてみると、これ以上社会主義にしてどうするのだろうと思いますが、これは立ち位置によって、社会の見え方がちがうのだろうなあとも思います。むずかしいところです。

賃金が下がっていると、消費も伸びず、内需は減少し、労働生産性は下がるという負のループから逃れられません。

これからの大学進学は、高校の先生のキャリア指導というか見識が、ほんとうに問われると思います。「大学に行かせとけばいいや」「家庭の事情で大学に行けないのはかわいそう」という時代ではもはやありません。

そして社会はこれからはどうなっていくのでしょうか。生活保護受給者が激増する未来にならないといいなあと思っています。(私自身も他人ごとではありません)

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